輪郭をなぞりながら、そろり日々をたどるメモ

全盲として過ごす、ささやかな日々の記録。

読書をあきらめなくてよくなった時代

📚 最近の「読書事情」がすごい、という話

昔の私は、読書がかなり苦手でした。
いや、正確に言うと
「本を読むこと自体」は好きだったんです。
でも、弱視だったころは、とにかく読むのが大変。

文字をかなり近づけて見たり、
拡大読書器を使ったり、
明るさを調整したり、
ルーペを使ったり。

数ページ読むだけで疲れてしまう。
「読みたい本」はたくさんあるのに、
「読める本」は限られている。
そんな感覚がずっとありました。


🎧 でも、最近はかなり変わってきた

ここ数年で、
読書の環境が本当に変わったなあと感じます。
昔は、視覚障碍者向けの本というと、
点字図書やボランティアさんによる録音図書が中心でした。
もちろんそれもすごく大切な存在なんですが、
今はそれ以外の選択肢が一気に増えています。

たとえばオーディオブック。
スマホでそのまま本を聴ける時代になりました。📱🎙️
しかも最近のスマホって、
標準の音声読み上げ機能がかなり優秀なんですよね。

電子書籍も、以前より読み上げ対応のものが増えてきて、
文字サイズを変えたり、拡大したり、
自分に合った読み方を選べるようになってきました。
これ、地味に見えてかなり大きな変化です。


📖 「読めない」が前提じゃなくなってきた

以前は、
「視覚障碍者には読書は難しい」
という空気がどこかにありました。
でも最近は、
「どうすれば読めるようになるか」を考える流れに変わってきています。

実際、
誰でも読書を楽しめる社会を目指すための法律も新しく施行されました。 その影響もあって、
図書館サービスや電子書籍のアクセシビリティについて、
少しずつ整備が進んでいます。

もちろん、まだまだ課題はあります。
読み上げできない電子書籍もあるし、
画像ばかりで内容が伝わらない本もある。
(イラストや画像は音声読み上げでは説明してくれない)
「対応しています」と書いてあっても、
実際には使いづらいこともあります。
それでも、昔と比べると本当に世界が広がりました。


🌱 読書のハードルが下がっただけでも嬉しい

弱視だったころには難しかった読書が、
今は以前よりずっと自然に楽しめるようになりました。
技術の進歩ってすごい。
そして、それを
「誰でも使えるようにしよう」と考えてきた人たちもすごい。

読書って、本来は一部の人だけのものじゃないはずです。
見える・見えないに関係なく、
みんなが自由に物語や知識に触れられる社会になっていけばいいなと思います。